バルブシール構造におけるサポートリングの役割と加工上の注意点
サポートリングなどの部品は、シール構造全体において「隠れた」重要な部品です。多くのユーザーはこれにあまり注意を払っていませんが、実際には、設計や加工が不適切だと、バルブシートシールやPTFEリングの圧縮力分布に大きな影響を与え、特に高圧や温度変動のある環境ではその影響がより顕著になります。
以前、北アフリカのお客様のプロジェクトを担当した際、バルブシートに双方向金属+フレキシブルシール複合構造を採用し、PTFEリングは初期設置時には問題ありませんでしたが、数か月後にシール性能の低下、さらにはシールの押し出し変形が発見されました。工場に持ち帰って調査した結果、サポートリングの厚みのずれと内側の面取りが深すぎたために力が不均一になったことが判明しました。
この状況に対して、以下の提案をいたします。まず、サポートリングの加工は単に「円の図面に従う」だけでは不十分であり、公差管理と面取り方向が鍵となります。次に、シール材の圧縮率に応じて圧縮マージンを残しておく必要があります。特に、パイプラインの金属シェルでは、サポートリングの嵌合面が緩んでいると、圧力が軟質シールから容易にずれてしまうため、頻繁に膨張と収縮が繰り返されます。
加工段階では、サポートリングは完成ブッシュまたはソリッドコア鍛造品から粗削りすることが推奨されます。振れと同心度を制御するため、外円、内穴、段差は一度のクランプで仕上げる必要があります。このような部品を旋削加工する場合、一般的に表面粗さはRa 1.6以内、キー面はRa 0.8以内に抑え、シールリングのエッジの損傷を防ぐため、組み立て方向に合わせて面取りを行います。
サポートリングの価格は高くありませんが、バルブシール全体の安定性に大きな影響を与えます。お客様には、図面段階で組立順序、圧縮ストローク、基準位置を明確にしていただくことをお勧めします。必要に応じて、バルブシートまたはバルブ本体の構造図をご提供いただければ、全体の構造効果を総合的に評価できます。また、弊社側では、高温下でのシールのずれのリスクを事前に判断できるよう、ホットフィット状態のシミュレーションもサポートいたします。




